目の前の写真の愛実は満面の笑顔 なぜ娘は殺されなければならなかったのか? 親権問題の狭間で 第2話
- 共同親権運動

- 4 日前
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2016年、秋田市で児童養護施設から一時帰宅中の9歳の千葉愛実さん(当時小学4年生)が殺害された。殺したのは実の母。元夫で父親の阿部康祐さんは行政の対応に不備があったとして、児童相談所を管轄する県などに約8000万円の損害賠償を求める訴訟を提起した。
農家に生まれた平凡な青年は会社員となり、結婚して家庭を持つ。いったい事件や裁判に至るまで何があったのか。父親の阿部康祐さん本人が事件を振り返る。
生まれてきてくれた娘はとても無垢だった

結婚したら子供が欲しいと初めから思っていた。普通の幸せな家庭が欲しかっただけなのだ。
それは、抑圧された自分の生い立ちから生まれた感情なのかもしれない。
初めて妻から「子供が欲しい」と言われた時は嬉しかった。というのも、それまで妻は、子供を欲しがっていなかったからだ。急にどのような心の変化があったのかわからない。だがしかし、妻は突然、子供が欲しいと言い出した。
願ったり叶ったりであった。
間も無く妊娠がわかり、素直に嬉しかった。
まだ生まれてもいないのに、お腹の写真を撮ってみたり、名前を考えたり、全ての時間がわくわくしていた。
因みに娘は最初から最後まで逆子だったため、生まれてくるまで性別がわからなかった。したがって、名前も数パターン考え、服も無難な黄色で揃えた。
逆子が直らなかったため、帝王切開での出産となった。
2016年12月8日14時41分、2,934グラム。女の子だったため、愛実と名付けた。出産予定日にそのまま生まれてきてくれた娘はとても無垢だった。
愛実を初めて抱いた時は、薄いガラスのように繊細でありながらも、父親としての自覚を感じさせてくれた大切な存在だった。自分の命と引き換えに守りたいというのはこういう気持ちなのだと実感した。



