都内の大学で「結婚がヤバい」を叫ぶ やっぱり「結婚がヤバい」3
- 宗像 充

- 1月20日
- 読了時間: 5分

2026年4月から婚姻外に共同親権を適用拡大した改正民法が施行される。法務省は法改正から2年間の準備期間をかけたという。しかし、家族のあり方や司法の運用にどういった影響があるのか、いまだ不明確なままだ。2022年の法制審議会の中間試案の翌日、著者は日本の親権制度の現状を指摘し、「結婚がヤバい」を大学生に向けてしゃべってみた。
「共同親権は日本の結婚制度に変革に道を開く」
共同親権運動の提唱者で、家族と親権のあり方についての深い洞察と多くの著書がある著者が、2023年に著した『結婚がヤバい』(社会評論社)をリバイバルする。
*本記事は『結婚がヤバい 民法改正と共同親権』(2023年11月発刊)の中から抜粋したものです。不定期で本書の内容を一部紹介します。
法制審議会中間試案公表の翌日の授業
2022年の11月に東京都内の大学の民法の授業で大学生を相手に話をした。
前日の11月15日は、法務省の法制審議会の家族法制部会が、親権制度の改革について中間試案を取りまとめ、そのパブリックコメントをすることを決めたと、当日の朝、各紙が記事にしていた。そんなわけで注目も高く、普段はその授業をとってない生徒も聴講する中、さっき言ったようなことを話した。子どもと会うために2年もかかったというと、「気が遠くなりますよね」という感想文があった。
付け加えて説明したのは、現在結婚するとき、姓を男性にするカップルの割合が96%で、この割合は、司法で離婚時に女性が親権者に指定される割合の94%とさほど変わらないということだ。「女が男に従って子育てをする」「男が子育てから排除されて働かされる」と解釈の仕方はあると思う。数字の実態は、現在の結婚制度が入口と出口で性役割を男女に強制していることを示している。
でも民法には姓は男性、親権は女性とか書いていないよね、という質問があった。女性が男性の姓に合わせるのは、もともと男性の家に女性が入籍する名残だ。個人の行動と司法判断は社会認識に規定されている。そんな中、4%や6%の例外を選択しようとすると、ものすごい反発を覚悟して、多大なエネルギーがいるだろう。結婚したうちの3人に1人が離婚するというデータは出ているので、他人事じゃないよというのを伝えたかった。
むしろ法律で姓は男、親権は女(戦前は父親が親権者、後に触れる)とか、戦前のように書いておいてほしいと思うけど、憲法の建前は男女平等と個人の尊重なので、そうはできないというのが罠だ。そしてこの性役割の暗黙の強制を憲法違反と訴えたのが、ぼくが原告としてはじめた共同親権訴訟(養育権侵害訴訟)だ。



