top of page
ちゃんと共同親権オンライン

離婚届が子どもの人生を決めないために――共同親権の本当の入口|2025年11月17日|参議院 法務委員会(第219回国会)嘉田由紀子議員 質疑より

更新日:3 日前


【概要】

  • 嘉田由紀子議員は、2026年4月施行の離婚後共同親権について、制度の理念を現場で実装するため、協議離婚が9割を占める日本の特殊性を踏まえ、市区町村の戸籍窓口が事実上の入口になる点を強調しました。

  • 日本では、親子交流や養育費の取決めがないまま離婚が成立してきた結果、子どもの貧困や心理的不安定、別居親との断絶が生じている現状を指摘しました。

  • 戸籍法施行規則改正により、離婚届に

    1. 共同親権の対象となる子の明示

    2. 共同か単独かを理解した上での真意確認チェック欄

    3. 子育ての分担(監護分掌)、親子交流、養育費の取決め有無のチェック欄が追加される点が説明されました(答弁:松井信憲)。

  • 嘉田議員は、チェックがない場合の窓口対応が形骸化・混乱しないよう、明確な運用モデルが必要だと指摘。単に受理するだけでなく、共同養育計画作りや子育て部局への橋渡しにつなげるべきだと求めました。

  • 政府側は、離婚届自体は受理しつつも、チェック未記入時には説明・促し・パンフレット配布・庁内連携による支援誘導を行う方向性を示しました。

  • 最後に嘉田議員は、全国1,741自治体で首長・現場職員の理解を広げる広報啓発が不可欠だと強調。

  • 平口洋法務大臣は、共同養育計画を支える地域支援モデル(八尾市・豊島区など)を横展開し、関係省庁と連携しながら広報にも力を入れると答弁しました。

要するにこの質疑は、「共同親権を紙の制度で終わらせず、離婚届の一行一行を子どもの利益につなげられるか」その成否は、市区町村窓口の運用と横断連携にかかっていると明確にしたものです。

087 嘉田由紀子

○嘉田由紀子君


ありがとうございます。日本維新の会、嘉田由紀子です。 


10分の時間をいただきましたので、来年4月1日に施行が決まった離婚後の共同親権が選択できるようになる、その手続などについて質問させていただきます。 


今回の質問も全国の当事者や関係の皆さんが見ておりますので、答弁は分かりやすくお願いをいたします。 


先ほど来、古庄議員、また打越議員御指摘のように、日本では婚姻数の3分の1の離婚案件がありますが、そのうち9割はいわゆる協議離婚です。親子交流や養育費の取決めがなくても離婚が言わば紙切れ1枚で成立するという、国際的に見ると極めて異例な制度です。 


これは、特に子供の貧困、ここも先ほど来問題になっておりますけれども、子供の貧困あるいは精神状況の不安定化という問題も惹起しておりますし、それから、子供と会えないお父さん、お母さん、実は昨日も、もう何年も子供に会えないんだ、でも養育費だけは月25万円払っているという事例の方が直接訴えてまいりました。 


ですから、この養育費の支払、親子交流、これはあらかじめ離婚が成立するときに約束をしましょうということをずっと一貫して私、お願いをしてまいりました。三谷副大臣、その辺りよくよく御理解いただいていると思いますけれども、今回の民法改正、まずは、入口は市区町村の戸籍担当の窓口なんです。協議離婚、九割が協議離婚で、戸籍担当の窓口です。 


資料一として、来年4月1日に施行が決まったときの具体的な離婚届様式をお出ししております。それを見ながら答弁をお願いいたします。 まず、民事局長さんに、今回の戸籍法施行規則の一部改正に伴い、離婚届において具体的に何が変更、追加されたのか、御指示いただけますか。

088 松井信憲

○政府参考人(松井信憲君)


お答え申し上げます。 


現在パブリックコメント中の戸籍法施行規則の改正案におきまして、資料一の離婚届書の様式の改正については、まず、大きく分けて次の3つの項目に関し欄を追加することを検討しております。 


1つ目は、左下の未成年の子の氏名の欄のうち、父母双方が親権を行う子を記載する欄及び一番下の親権者の指定を求める家事審判又は家事調停の申立てがされている子を記載する欄の追加です。 


2つ目は、右側の中ほどで、届出人署名欄の下にございますが、親権者の定めをした場合について、離婚後も共同で親権を行使すること又は単独で親権を行使することの意味を理解し、真意に基づいて合意したことを確認するチェック欄の追加です。 


3つ目は、証人欄の下に幾つかチェックボックスございますが、そのうち、離婚後の子育ての分担について、その取決めの有無を尋ねるチェック欄の追加です。 


さらに、このほか、その下の親子交流及び養育費の分担の取決めの有無を定める、尋ねるチェック欄についても文言等の修正を行っております。

089 嘉田由紀子

○嘉田由紀子君


御丁寧にありがとうございます。 


その中で、2つ目のこの真意に基づいて合意したことを確認するチェック欄、夫と妻双方にありますけど、チェックがなかった場合、窓口の戸籍担当どう対応したらいいんでしょうか、御指示ください。

090 松井信憲

○政府参考人(松井信憲君)


お答え申し上げます。 


離婚後の親権者の定めについては、子の利益を確保するため、父母の真意に基づかない合意がされることを防ぐ必要があると考えております。 


御指摘のチェック欄は、離婚後の親権者の定めが父母の双方の真意に出たものであることを確認するための法制上の措置として、改正民法の附則の趣旨も踏まえて新たに設けることを検討しております。 


そのため、御指摘の欄にチェックがなかった場合には、市区町村の担当者から、チェックのなかった離婚当事者に対し、離婚後の親権者の定めが父母の双方の真意に出たものであることの確認を行うということになると考えております。

091 嘉田由紀子

○嘉田由紀子君


確認を行う、具体的にどういうふうにということ、これはかなり現場では混乱あるいは不備があると思いますけれども、そこは是非とも現場の混乱避けていただきたいと思います。 


あわせて、3点目ですけど、この下の欄、親子交流、子育ての分担、養育費の分担の取決めの有無を尋ねるチェック欄があります。改正民法では監護の分掌となっていた、その言葉を子育ての分担というように分かりやすい表現にしていただいた、ここは当局の工夫に感謝を申し上げたいと思います。 


ただ、それぞれにここもチェックがなかった場合、また決めてないという場合、現場の窓口どう判断したらいいでしょうか。チェックがない場合に、具体的な指導を共同養育計画作りなど活用して行っていくのか、あるいはそれぞれの該当市区町村の子育て部局と連携できるような、次のステップに行くよう指導していくのか、これは是非とも前向きに市区町村の戸籍担当の皆さんが理解できるような対応のモデルを示していただきたいと思います。

092 松井信憲

○政府参考人(松井信憲君)


お答え申し上げます。 


親子交流や養育費の分担についての取決めを促進するため、平成24年から通達に基づく運用として離婚届書に親子交流や養育費の取決めの有無を尋ねるチェック欄を設けており、現在、今回の改正を検討しているところでございます。 


現行法下では、このチェック欄に関してチェックがない場合や親子交流等についてまだ決めていないにチェックがある場合でも離婚届を受理する扱いとしております。 


もっとも、現在検討中の戸籍法施行規則において、このチェック欄を離婚届書の記載事項とすることを検討としておりまして、このような規定が設けられた場合においては、チェックがないときなどには、離婚届を受理する取扱い自体には変更はないものの、実務上の運用として戸籍窓口等においてチェックの促し等が行われることになるものと考えております。 


そして、チェックがない場合等には、法務省において作成した養育費や親子交流についてのパンフレット等を用いた情報提供を行うほか、自治体内における連携の一環として、戸籍の担当部署から支援の担当部署へ相談を促すなどの取組を行うことが望ましいと考えているところです。

093 嘉田由紀子

○嘉田由紀子君


ありがとうございます。 


ここ是非、入口として戸籍担当でまずは問題を把握していただいて、そして、それぞれの市あるいは町村、東京都内の場合23区ですね、の横串を刺していただけたらと思っております。 


最後に、法務大臣に、この1741基礎自治体で真に子供の最善の利益が実現できるよう、今、全国知事会からも要望いただいております。全国市長会、町村会、特別区長会からは直接要望いただいていないんですが、自治体の首長さんの理解が大変重要なんです。 


そもそも、離婚の問題タブーにする、だから貧困、そして親子交流ができないということがありますので、来年四月の施行前できるだけ速やかに、全国でこの問題に関心が広がるよう広報啓発よろしくお願いいたします。法務大臣の御覚悟をお願いできますか。

094 平口洋

○国務大臣(平口洋君)


お答えをいたします。 


父母の離婚等に直面する子の利益を確保するという改正法の理念を実現するためには、御提案のように、自治体における部署間の適切な連携のほか、自治体と地域の専門職や関係機関との間の連携も重要であると考えております。 


そこで、法務省では、今年度、共同養育計画の作成を促進するための調査研究を委託し、地域における支援ネットワークの構築について検討が行われているところでございます。 


この調査研究で得られた支援のモデルについては、支援に関する施策を所管する関係府省庁とも連携して横展開に努めてまいりたいと存じますが、御指摘のように、広報、大変大切でございますので、そこにも力を入れてまいりたいと、このように思っております。

095 嘉田由紀子

○嘉田由紀子君


共同養育計画作りのための調査研究、157ページの報告書を作っていただきました。また、モデルとしては、八尾市と豊島区ですか、出していただきましたけれども、是非ともこれを横展開していただくよう、本当に全国の皆さんが待っておりますので、よろしくお願いいたします。 


以上です。




コメント


bottom of page