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ちゃんと共同親権オンライン

予算は積まれた。結果は出たのか――少子化・男女共同参画の構造的迷走|2025年6月10日|参議院 財政金融委員会 第17号(第217回国会)梅村みずほ議員 質疑より


【概要】

  • 梅村みずほ議員は、110兆円超が続く国家予算の中で、少子化対策と男女共同参画政策が十分な成果を上げていない現状を正面から問い、予算の妥当性と政策設計そのものに切り込みました。

  • 少子化については、出生数減少よりも合計特殊出生率が一向に上がらない点を問題視。こども家庭庁予算が拡大している一方で、児童手当や保育、育休給付など「子育て中の世帯支援」が中心で、若者・独身層の所得や生活基盤に直接届いていないのではないかと指摘しました。

  • 友納理緒政務官は、少子化対策予算は虐待対策や障害児支援も含む包括的な子ども政策であり、若者の所得・雇用、子育て支援を車の両輪として進めていると説明。ただし、歯止めがかかっていない現実は重く受け止めていると答弁しました。

  • 梅村議員は、「少子化対策として何が効いているのかが見えない」こと自体が問題だとし、効果検証しにくい予算構造への疑問を提示。

  • 男女共同参画についても、25年にわたる政策と巨額予算にもかかわらず、意思決定層への女性参画や賃金格差が国際的に見て依然低水準である点を指摘。

  • 政府側は、女性役員比率の上昇など一定の進捗データを示しつつも、梅村議員は「他国比較では依然として低い」と応酬しました。

  • 議論の核心として梅村議員は、

    • 根本原因(若者の経済的不安、縦割り行政)に手を付けられない中で、対症療法的施策を積み上げている限界

    • 一人親を前提とする社会構造そのものへの問題意識(共同親権・多層的セーフティーネット)

    • 男女共同参画事業や施設の在り方を含む大胆な見直しの必要性を訴えました。

  • 最後に、加藤勝信大臣は、子ども政策・男女共同参画ともに、EBPM(証拠に基づく政策立案)を強化し、効果検証を前提に予算・施策を不断に見直すと答弁しました。

要するにこの質疑は、「巨額の予算を投じ続けているのに、なぜ社会は変わらないのか」そして「本当に向き合うべき根本原因から目を逸らしていないか」を突きつけた、予算と政策の構造そのものへの問いでした。


085 梅村みずほ

○梅村みずほ君


毎回質問の時間をいただきまして、ありがとうございます。梅村みずほでございます。よろしくお願いいたします。


税収が増えて、国債発行額というのも少しずつ減っているんですけれども、依然として、国家予算の規模としては3年以上、3年連続して110兆円を超えているという現状でございます。 


各省庁が掲げるそれぞれの政策が着実に成果を上げているのであれば、それはそれで国民の皆様に御納得がいただけるんだろうと思うんですけれども、残念ながら、今は、財務省を解体せよでありますとか、こども家庭庁を解体せよだというような激しい声も上がっている側面があります。 


これ、私は、六年間参議院に身を置きながら、役所の皆さんがひいひい言いながら頑張っているのも知っていますし、大臣、閣僚の皆様も必死に頑張っていらっしゃるのを存じ上げております。だから胸を痛めているんですけれども、どうしたらいいのかなと考えておりました。 


今日は、内閣府から友納政務官、お越しいただき、ありがとうございます。私もそうですけれども、子供を育てる現役の母親の政治家ということで、友納政務官も、なかなかその答弁席ではお答えになれない、いろんなことを思いながら仕事をされているだろうなと思いますけれども、今日は、こども家庭庁の予算でありますとか男女共同参画の予算について質問してみたいと思っております。 資料、お配りしているものを御覧ください。 


出生数70万人割れというのが非常に話題になりましたけれども、これは、出産可能年齢の女性自体が減少していますので、ある意味当たり前に減っていく数だというふうに思っております。それよりも、私は、この合計特殊出生率の1・15、これ、一向に伸びないこちらの数字の方に着目をしておりまして、やっぱりなかなか産もうという時代になっていない、若い人たちに子供を産もうという気持ちが見えないというところが気になっています。


令和7年度の少子化関連予算を改めて教えていただきたいということと、毎年の少子化対策予算と政策をもってしても合計特殊出生率が上がらないのはなぜか、政務官にお尋ねいたします。

086 友納理緒

○大臣政務官(友納理緒君)


御質問にお答えいたします。 


少子化社会対策大綱の主要施策に従い整理した当初予算ベースでの少子化対策関係予算は、平成25年度で約3・3兆円、令和4年度で約6・1兆円でした。また、こども家庭庁が発足した令和五年度以降は、こども家庭庁予算の当初予算ベースで見ますと、令和五年度は、育児休業等給付が入っておりませんが、約4・8兆円、令和6年度は約6・2兆円、今年度は約7・3兆円となっております。 


このこども家庭庁予算は、従来の少子化対策関係予算の延長ではなく、児童虐待対策や障害児支援など、厳しい環境にある子ども・子育て世帯への支援も大きな位置付けを占めております。少子化対策とともに、子ども・子育て家庭への支援を言わば車の両輪として推進するもので、予算はそうした経費も含めて計上しているものでございます。 


その上で、先日の人口動態統計を見ても、少子化に歯止めが掛かっておらず、その結果を深刻に受け止めております。その背景には、若い世代の所得、雇用の問題、子育てに係る経済的、精神的負担、仕事と子育ての両立の難しさなどの様々な問題が複雑に絡み合っており、依然としてそれらの課題が解消されていない状況にあると認識しております。 


このため、政府としましては、若い世代の所得向上や雇用の安定、加速化プランによる子育て当事者の支援にしっかりと取り組むとともに、結婚や子育ての将来展望が描けるよう、将来設計の支援等も進めているところでございます。

087 梅村みずほ

○梅村みずほ君


丁寧にお答えいただきまして、ありがとうございました。 


予算の付け方が少子化だけだった時代とこども家庭庁になってから若干違うということで、少子化だけではない、子供の苦しい現状を解決するための予算もくっついちゃっていて、ちょっと効果検証しにくくなっているんじゃないかというふうに思います。 


少子化対策としてこれなんだというものを明確に打ち出した方が分かりやすいということと、まあそうはいっても、5兆円以上の巨額の投資というのを重ねてやってきても効果が現れていないということで、内訳見てみると、児童手当だとかの現金給付とか、保育所、認定こども園、放課後児童クラブの運営費、待機児童の解消のための施設拡充とか、保育士処遇改善、育児休業等への給付ということで、これが少子化対策なのかというと、どちらかというと働いている親の支援であったりの方が意味合い強いような政策が入っているんじゃないかなと思うんですね。


やっぱり若い人たち、何だったら今独身の人たちが豊かになった方が子供を持ってもらえるんじゃないかと。もちろん、2子目、3子目を産んでいただくための対策としては今やっているのも効果的だとは思うんですけれども、本当にそれで合ってますかというのが問われているんじゃないかなというふうには思っております。 続いての質問なんですけれども、男女共同参画予算、これも日本に初めて男女共同参画基本計画がまとまってから25年になるわけなんですね。


けれども、G7各国と比しても意思決定機関になかなか女性が参入しにくいですし、賃金格差も埋まっていないんですね。 


そこでお伺いしたいんですけれども、令和7年度の男女共同参画関連予算を改めて教えていただきたい。そして、毎年の男女共同参画予算、政策をもってしても男女平等、女性活躍、堅調に促進されているというデータがなかなか出てこないのはなぜなんでしょうか。

088 友納理緒

○大臣政務官(友納理緒君)


御質問にお答えいたします。 


令和7年度の男女共同参画基本計画関係予算としましては、各府省庁に計上された予算を取りまとめたものとしましては、男女共同参画社会の形成を目的とする施策・事業に約 3,567億円となっております。 


また、委員御指摘の客観的に分かりづらいという御指摘ですけれども、データが出てこないという御指摘ですけれども、毎年国会に提出しております男女共同参画白書等において男女共同参画社会の形成の状況を公表しております。


一例としましては、全上場企業の役員に占める女性の割合が直近である令和6年では12・5%、直近五年間で7・3ポイント増加しているということですとか、民間企業の雇用者の各役職階級に占める女性の割合が、それが少しずつ上昇しているということなどを公表させていただいております。


それによって、男女共同参画社会の形成に向けて着実に進捗していると考えております。 女性活躍、男女共同参画の推進は、性別を問わず全ての人が生きがいを感じられる多様性が尊重される社会の実現に必要であり、引き続き、分かりやすい進捗の伝え方等を含め、その実現に取り組んでまいります。

089 梅村みずほ

○梅村みずほ君 


ありがとうございます。 


役職者における女性比率というのも大分ポイントも上がってきていますよというふうにお示しいただいたんですけれども、例えば、12・5%、各国だったらどうなるのかなとなると、がっくりしてしまう現状があるのは事実なのではないかというふうに思っております。 


ここで友納政務官に、これ予算が悪いんですか、政策が悪いんですかという意地悪な質問をしてみたいと思うんですけれども、いかがでしょうか。

090 友納理緒

○大臣政務官(友納理緒君)


御質問にお答えいたします。 


それは男女共同参画の方でよろしいですか。子供政策の方で。

091 梅村みずほ

○梅村みずほ君


できれば両方お答えいただければと思います。

092 友納理緒

○大臣政務官(友納理緒君)


御質問にお答えいたします。 


まず、そうしましたら、少子化対策の方からお答えをさせていただきます。 


大変難しい質問ではございますが、様々な少子化の背景に対応するため、これまで各種の施策を講じ、必要な予算を確保してきたところと考えております、予算につきましては。 


政策につきましては、政府としてはこれまでも少子化対策の背景にある様々な課題に対して取組を進めてまいりまして、その成果の一つとして待機児童等の減少などが挙げられますが、急速な少子化に歯止めは掛かっていないのは事実でございます。


そのため、政府としましては、こども未来戦略において若い世代の所得向上、雇用の安定に向けて取り組むとともに、加速化プランにより子ども・子育て支援を抜本的に強化し、長年指摘されながら実現できなかった各種施策を着実に実施しているところでございます。 


少子化対策につきましては、子供、若者に対する施策や子育て当事者の方々への各種施策の推進、支援施策も含むものであり、出生率などの動向に対する指標と子供のウエルビーイングを測る指標と併せて多面的に施策を評価し、PDCAサイクルを推進してまいります。(発言する者あり)済みません、時間が。済みません。 


続きまして、男女共同参画につきましては、まず、こちら政策の方からですが、男女活躍、男女共同参画を進める上では、あらゆる分野の意思決定層における女性の参画拡大、女性の所得向上、経済的自立の実現、仕事と育児、介護、健康課題との両立、DV対策や性犯罪、性暴力の対策など多岐にわたる課題の一つ一つに丁寧に取り組む必要があり、こうした課題への対応について毎年女性版骨太の方針として取りまとめ、政府一丸となって取り組んでいるところでございます。 


男女共同参画基本計画の予算、こちら予算の方ですけれども、各施策の予算は、こうした施策を推進するため、各府省庁において必要な予算を確保しているものと認識しております。

093 梅村みずほ

○梅村みずほ君


ありがとうございます。 


私の質疑時間を大切にしようという政務官の思いが伝わりました。御丁寧にありがとうございます。


私がいつも思っているのは、やっぱり所掌の事業以外のことはできないわけですよ。でも、根本の問題がそこじゃないことってあるわけです。例えば、若い人たちの懐が温まれば、家計が温まれば勝手に子供増えるんじゃないかって、やっぱり誰もが思っているところなんですね。


でも、そこの根本のところにアプローチできないこども家庭庁ができることって、一つ一つの小さな施策を丁寧にやるということなんですよ。 


でも、効果が上がらない。何やっているんだ、効果出ていないじゃないか。じゃ、予算増やしてもっとやりましょうとなる。何やっているんだ、効果出ていないじゃないか。でも、こども家庭庁でできることを一生懸命やっているのは分かっています。でもそうやって、どんどんどんどん苦肉の策で、あんなことやってみよう、これやってみたらいいんじゃないかといっても、効果が上がらないことというのがあるんじゃないかと思うんですよね。それを全体的に見直さなくちゃいけないということ。 あとは縦割りの問題です。 


私は、子供の虐待問題を何とか解消したいと参議院にやってまいりましたけれども、全てがそれの理由ではないんですけれども、一人親という言葉、日本からなくせないかなと思ってきたんです。海外では二人親がいる、別れてもですね、パパとママが。だから、共同親権を早く導入して、養育費もちゃんともらえて、両方の親に会う機会を確保できて、大人のセーフティーネットを多層に入れていくという政策の実現に力を投じていましたけれども、この親権問題ってこども家庭庁のマターではないから、横にあなたのせいもありますよなんて言えませんからね、できないことってあると思うんですよ。だから対症療法に努めなくちゃいけないと。でも、根本治療はそこじゃないと分かっているんだったら、ちょっと、あなたのせいですよというのを分厚いオブラートに包んで、ちょっと掛け合ってみなきゃいけないというときも出てくるんじゃないかというふうに思っているわけです。 


男女共同参画に対しても事業の見直しというのが必要だと思います。配付資料の裏面にありますけれども、今国会の法案出てきていますけれども、男女共同参画センターの中核の施設というのは要るのかどうなのか。オンラインで相談もセミナーも受けられるこの時代に、47都道府県でリアルの人を配置して予算付けてやるべきことなのか、見直さなきゃいけないんじゃないかというのが問われていると思うんですよ。ですので、根本的に成果が上がっていないんだったら、何を見直さなきゃいけないのか、その省庁だけじゃなくて、俯瞰で、全ての省庁横断で考えてみる必要というのがあるんだと思っています。 


子供をこれから産むのは若い人たちで、独身の人たちにどういうアプローチをしていくのかが少子高齢化対策、重要だなと思っています。子供が増えない、でも子供の自殺は増えるばっかりという日本を変えていくには、やっぱり予算の付け方って大事だと思うんですよ。 


最後に、加藤大臣にお伺いしたいんですけれども、このこども家庭庁に関する予算、また男女共同参画についての予算、適正であるとお考えでしょうか。

094 加藤勝信

○国務大臣(加藤勝信君)


まず、こども未来戦略の加速化プランに基づく子供政策の抜本強化については、歳出改革などにより安定財源を確保して、若者世代を中心とする方々の新たな負担につながらないよう配慮した上で実施しているところであります。 


今後とも、施策の充実、スピード感を持って進めていくことが重要でありますが、同時に、御指摘のように、施策の進捗状況、効果の検証を行い、より効果の高い政策に重点化するなど、EBPMの取組を更に強化することが重要であると考えております。 


こうしたことの取組などを通じて、子供予算の内容、規模についても不断に見直しを行う、まあ子供予算というか子供政策全般という御指摘だと思いますが、そしてそれを結果につなげていきたいと考えております。 


また、男女共同参画の推進、この推進の必要性はもう改めて言う必要がないと思いますが、政府として、男女共同参画基本計画に基づき施策を進めており、計画に掲げた成果目標の達成状況についてEBPMの観点からフォローアップ及び点検、評価を行った上で計画を更新しております。今朝、女性活躍・男女共同参画の重点方針2025も決定されたところであります。 


男女共同参画関係の予算につきましても、こうした取組の結果を適切に反映し、より効果的なものになるよう努力をしてまいります。

095 梅村みずほ

○梅村みずほ君


ありがとうございます。 


官僚の皆さんも閣僚の皆様も頑張っていらっしゃること承知しております。是非引き続きよろしくお願いいたします。 


終わります。

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