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「こんな制度で結婚・子育てなんてこわすぎる」やっぱり「結婚がヤバい」2

結婚がヤバい
結婚がヤバい

2026年4月から婚姻外に共同親権を適用拡大した改正民法が施行される。法務省は法改正から2年間の準備期間をかけたという。しかし、家族のあり方や司法の運用にいまだどういった影響があるのか、いまだ不明確なままだ。


「共同親権は日本の結婚制度に変革に道を開く」


共同親権運動の提唱者で、家族と親権のあり方についての深い洞察と多くの著書がある著者が、2023年に著した『結婚がヤバい』(社会評論社)をリバイバルする。本書は混迷に陥った日本の家族のあり方を照らす灯台の役割を果たす著書としていまだ先頭を走っている。


*本記事は『結婚がヤバい 民法改正と共同親権』(2023年11月発刊)の中から抜粋したものです。不定期で本書の内容を一部抜粋し紹介していきます。


[以下本文]


ぼくは2007年に子どもと引き離されて、翌2008年から子どもに会うための調停を起こすとともに、民法の改革を求める市民運動を始めた。現在もその活動は続いている。法務省は2021年から民法の離婚後の親権制度に関する法改正について法制審議会を開き、2022年12月には中間レポートが発表されている。共同親権の是非も含めて一応議論の対象になっている。それは、子どもに会えない当事者たちが声を上げたというのがあるにしても、海外から日本の親権制度が強い批判を受けたからだと思う。


共同親権というのは、親権を父母双方の親が持つ法律用語だ。日本の民法では婚姻中だけが共同親権で、それ以外の離婚や未婚は、父母どちらかにしか親権を認めない(単独親権制度)。法律ではここまでしか書いていない。ところが、離婚に伴い親権をどうするかが裁判所に持ち込まれると、94%の割合で女性が指定される。


子どもを手元に置いて半年ぐらいたつと、裁判所では自動的に親権が認められる。これに男女差はあまりない。ただ専業主婦の多い日本では、子連れで家を出ることができる環境にあるのは女性が大半なので、こういう割合になっている。仕事のある男性が子どもを連れて家を出るのは難しい。


「先に取ったもの勝ち」の現状は、食うか食われるかの「ジャングルの掟」だ。これが「子どもの連れ去り」と言われる理由で、誘拐や拉致という言葉で批判されることも多い。英語のabductionだと後者のほうが適訳だろう。他の国では、婚姻内外問わず共同親権となっている国が多いので、日本の家族法の現状は信じがたいことのようだ。


国際結婚で子どもを妻に連れ去られる外国籍の夫も多いので、自国民保護の見地から日本の法制度を批判する声は増してきた。それに対して「内政干渉」と反発する声は年々弱くなっている。というのも、他の国ももともとは日本と同じ単独親権制度だったからだ。なのに子どもと父親たちの声を受けて共同親権へと移行していったという事実が、徐々に国内にも知られるようになってきた。


ぼくが運動を始めた当初、こんな現状が知られることになれば、じきに子どもの連れ去りが多発するだろうと予想していた。実際、子どもを確保するのが親権取得の条件と明記して、離婚事件を請け負う弁護士事務所は、ネット上に広告を打ちだした。やがてその件数をどうやって稼ぐのかのセミナーを始める。おかげで、2023年1月には、夫に子どもを連れ去れた弁護士の女性が、SNS上にその事実をライブ配信しているのを見ることができた。


ぼくが当事者になった当初、子どもと会えない親たちの自助グループの主催者は臨床心理士だった。心の専門家なのに子どもと会えなくなるんだなとはじめは思ったけど、制度の問題なので誰もが当事者になりうる。職種の幅は、弁護士、裁判官、裁判所職員、記者、学者、政治家と、社会的地位が高い男性の間でも年々バリエーションが広がっている。


裁判所に行っても子どもと会えないのだろうか。


実際は、子どもに会う「面会交流」の調停・審判などの手続きがある。しかしだからといって子どもに会える保障はない。子どもを持っている側(同居親)次第なのだ。手続きがあるのに実現するのは運次第なんていう法制度は破綻している。問題点を指摘されながら状況が改善されることはなかった。


ぼくの場合は事実婚(未婚)で子どもがいたので、民法上の規定から親権はもともと母親にあった。母親が会わせるという合意文書を自分で提案しておいて、会わせなかったものだから、調停・審判を経て子どもと再開するまで2年半かかった。その後も母親が度々子どもと会わせないようにしてきたので、子どもとの関係を維持するためだけに、5度ほど調停や審判、それに契約不履行の損害賠償の裁判をした。その都度手続きは1~2年ぐらいかかる。ぼくのような立場の親たちが大勢いて積み重なっているので、その親たちによる共同親権を求める運動が年々活発になっている。


裁判所は、子どもを引き離して確保する理由付けを一応はする。そのため、子どもがいない側(別居親)はDVや虐待の加害者と言われることが多い。暴力が実際になくても、現在の日本のDVの定義の中には精神的なものもあり、「思ったらDV」とレッテルを貼られる。子ども好きの親は、子どもと会えない上に加害者扱いされるので深く傷つく。会わせている間に子どもに懐かれれば、引き離して金をとるという手法が使いにくくなるので、なおのこと引き離される。弁護士たちは、子どもを引き離して慰謝料や養育費を確保するという誘拐犯と同じ手口をクライアントに伝授して、養育費をピンハネする仕組みまで作り上げている。


相手と不仲になったというだけで、愛する子どもを会えなくなり、子どもを引き離した憎らしい相手から金を搾取され続ける。こんな結婚、ヤバくないかな。




宗像充*むなかたみつる

長野県大鹿村在住の秘境作家。共同親権訴訟元原告。多くの市民運動に携わり「共同親権運動」という言葉を作った。民法改正時には在野の「大鹿民法草案」を提言。登山・環境・幻の動物・家族・人権と幅広く執筆。著書に『知識経験ゼロからの市民運動スタートガイド』『共同親権革命 民法改正と養育権侵害訴訟』『結婚がヤバい 民法改正と共同親権』『共同親権』『引き離されたぼくと子どもたち どうしてダメなの?共同親権』他多数。


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