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共同親権はなぜすぐ広がらないのか? 制度と現実の距離 マーケッティングから見た共同親権改革2

離婚後共同親権は始まりました。けれども、それが、すぐに当たり前の風景になるわけではありません。2026年4月1日、日本では離婚後の親権について、単独親権だけでなく、共同親権も選べる制度が施行されました。これは法務省が公表している改正民法および関連資料に明記されています。


突然自分ごとになった子どもの連れ去りという社会問題の解決を、豊富なマーケティングの経験と、実践的な知識で切り開く。家族法・共同親権マーケターの坂本ゆうの連載コラム第2回。

 


 

制度は確かに存在しています。しかし、制度の「存在」と、それが社会の中で自然に「使われる」ことのあいだには、想像以上に長い距離があります。この距離をどう捉えるかが、本質です。

 

人は制度では動かない

 

多くの人は、新しい制度ができるとそれが自然に広がると考えます。しかし現実には、人は、制度そのものでは動きません。人が動くのは、「自分にとって使える」と理解したときだけです。これはマーケティングの基本構造と同じです。


普及は、「認知→理解→実行→継続」というプロセスを通じて起きます。どこか一つでも詰まれば、広がりは止まります。制度の整備はあくまでスタート地点に過ぎず、そこから先の「使われ方」まで設計されて初めて、社会の中で機能します。

 


「段階的に広がる」ことを前提にした制度

 

今回の共同親権は選択制です。自動的に適用されるものではありません。父母の協議によって決まらない場合は、家庭裁判所が判断します。


また、法務省が用意した制度説明やQ&Aでは、DVや虐待のおそれがある場合、あるいは父母間の対立が強く共同での意思決定が困難な場合には、共同親権を前提としない運用が示されています(出典:法務省「離婚後の共同親権に関するQ&A」)。


つまり、この制度は最初からすべてのケースに広がる設計ではありません。この時点で、普及には構造的な上限が存在します。制度の性質そのものが、「段階的に広がる」ことを前提にしているとも言えます。

 


「どう使うか」が分からなければ選択しない

 

さらに重要なのが理解の問題です。2026年前後の民間調査では、「離婚する場合に共同親権を選びたい」と答えた人が37.4%である一方、「制度を理解している」と答えた人は18.0%にとどまりました(民間調査データ)。


この差は決定的です。人は「良いと思う」だけでは動きません。「どう使うか」が分からなければ、選択には至らない。つまり現状は、「需要は存在するが、実装されていない状態」と整理できます。

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