子どもの居場所がわからないのに警察が取り合わないのはなぜ? 共同親権の基礎知識 子どもに会えない親のための Q&A No.9
- 宗像 充

- 5月12日
- 読了時間: 5分
自分が離婚や子どもと会えなくなったことで遭遇する状況は、まともに社会が成り立っていたと思う人にとって、理不尽で驚くことだらけです。なぜなら、そこは日本社会の表街道とは違う裏社会だからです。
本コラムはロングセラー『子どもに会いたい親のためのハンドブック』(社会評論社)の続編です。「親どうしが別れても親子が親子であるために」書かれました。日本で一番子どもを奪われた親たちの話を聞き続けた著者が担当します。

第1部のテーマは「もしも子どもに会えなくなったら?」です。
子どもの居場所がわからないのに警察が取り合わないのはなぜ?
すでに述べたように、日本でも刑法第224条は、「未成年者を略取し、又は誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処する」と定めています。
しかしながら、警察署に「子どもが妻子とともにいなくなりました」「妻に誘拐されました」と訴えても、事件として取り合ってくれないのは普通です。
理由も述べたように、日本では最初の子どもの連れ去りの違法性が裁判所によって認定されたことはないからです。逆に、連れ去られた親が子を取り返す(奪還)と誘拐罪とされた最高裁判例はあります。
また、精神的なDVも含め、DV案件として訴えられた場合、警察としては、被害者と先に訴えた方をシェルター等に保護するよう促す民事的な対応をするのが慣例でした。近年では、支援措置等の制度の悪用が知られてきて、虚偽であれば組織として責任も問われるようになってきたので、警察もその点では慎重になってきています(もちろん保護すべき事案はあります)。
2023年の3月に、警察庁から各都道府県警に配偶者間の子の連れ出しについて、被害届について遺漏なく適切な対処をするようにと通達が出されています。



