10年という一つの区切り なぜ娘は殺されなければならなかったのか? 親権問題の狭間で 第9話
- 阿部 康祐
- 2 日前
- 読了時間: 5分

2016年、秋田市で児童養護施設から一時帰宅中の9歳の千葉愛実さん(当時小学4年生)が殺害された。殺したのは実の母。元夫で父親の阿部康祐さんは行政の対応に不備があったとして、児童相談所を管轄する県などに約8000万円の損害賠償を求める訴訟を提起した。
2025年、共同親権集団訴訟と同日、阿部さんの国賠訴訟は最高裁判所で敗訴が確定した。しかしその年の5月、共同親権を婚姻外に広げる改正民法が成立した。そこに至るまで、阿部さんは共同親権運動に立ち上がる。事件が起きて10年の区切りに阿部さんが振り返る。
娘はいない、でも民法は変わった
私が今書いているこの文章は2026年6月に書き始めたものである。
今月は愛実の10回目の命日を迎える月である。もし生きていれば愛実は今年で二十歳を迎え、一緒に盃を酌み交わしていたかもしれない。そう思うとたいへん残念な気持ちになる。



